社内のベクトルをとにかく揃える。/株式会社現場サポート(後編)


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前回、徹底的にルール化したコミュニケーションの取り組みを株式会社現場サポートの代表取締役福留進一さんに伺いました。
なぜそこまでしてコミュニケーションを明文化するのか、そこには中小企業としての生存戦略がありました。

長時間より5分の面談を沢山しよう。/株式会社現場サポート(前編)

社内のベクトルを揃える生存戦略

−勉強会も沢山実施しています。

福留:業務として読書会が月に一回、それから社長主催の勉強会を年72回行っています。稲盛和夫さんが「人生、仕事の結果=考え方×熱意×能力」という人生方程式というのを提唱されているのですが社長主催勉強会はこの「考え方」の勉強会です。
どんな勉強をするかというと経営計画書を教科書にして、中期事業構想とか環境や戦略などの方針について1年間かけて勉強します。
といっても社員が毎回参加するワケじゃないんです。社長は72回やるんですけど社員は20回以上参加すれば良い、そういう勉強会です。
業務外の自主勉強会なので強制はしていないんですが、20回参加すると1万円もらえます。

−最初からこういう形だったのですか。

福留:所属長の面談やグループウェアによるコミュニケーションはだいぶ前から行っているのですが、計画書という形で手帳化したのは1年前です。
社長面談は以前は年1〜2回、一人2時間だったんです。でもやはり質より量をということで最近この形になりました。
ありがとう掲示板は4年前からずっと私がやっていたんですが、社員に強制という形にしたのはここ一年です。
社長自主勉強会もここ一年です。

福留:中小企業家同友会などでは「経営指針の浸透をしなければならない」という話がいつも話題になるのですが、私はこれだけやってもまだまだ出来ていないと思っています。
社内のベクトルを一方向に揃えるというのは簡単ではありません。でも続けていかないといけない。
多分こういう話に「多様性を重視していない、あなたがワンマンで引っ張っているだけだ」と反発を感じる方もいると思います。
ただ上場企業のような企業と同じ市場で小さな会社が勝つためには「社内のベクトルが揃う」と言うのは必須条件だと思うんですよね。

社員の離職の理由が変わってきた。

−これだけ尖った経営方針だと離職率が高くなりそうですがむしろ社員満足度が高いですね。

福留:6期のあたりはまだ離職率がたかかったんですね。その頃は即戦力ということで中途採用ばかりでしたが、4人採用しても4人やめるというような状態でした。「仕事が難しすぎる」「仕事が覚えられない」という感じで仕事が出来なくて辞めていくんですね。
6期になってから新卒を採用するようになりました。新卒を採用するとどうしても社員教育に力を入れることになります。
お金をかけて教育を受けさせて、と言う事をやっていくとだんだん定着率が良くなってきました。
また中途も良い人が入るようになりました。

もちろん社員教育も諸刃の剣で、燃え上がって辞めちゃう人も出てきます。「いろんな研修を通じて自分の可能性がまだあるかもしれない、チャンレジさせてくれ」という理由で辞める人も出てきて。その時は「現場サポートから卒業生が出たね」ということでみんなで気持よく送り出しました。以前はマイナスな理由で辞める人ばかりでしたからね。

−コミュニケーションは質より数とおっしゃられていましたが、それを社員任せにせずに社長自らが積極的に動いている、その原動力は何でしょうか。

福留:社長の仕事のほとんどは社内のコミュニケーションだと思っています。
以前は売上だけを考えるような人間だったんですが、今は本当に純粋に社員に幸せになってほしいと思ってます。それがモチベーションですね。

企業名株式会社現場サポート
創業2005年8月11日
事業内容建設業向けパッケージソフトウェアやクラウドサービスの企画・開発・販売・サポート等
所在地鹿児島市西田2丁目28-6アスカⅡビル2F
電話099-251-9971
代表代表取締役 福留 進一
従業員数30
URLhttp://www.genbasupport.com/